首都圏の中学受験について算数を中心に語っていきます
中学受験ママ育成講座(4) 志望校の決め方について
2017年02月22日 (水) | 編集 |
インターエデュで志望校(受験校)の決め方について話題になっていたのでこちらでも扱ってみようかと思います。
(※記事内の偏差値はサピックス偏差値です。ご注意ください。)

4~5年生の時

だいたい持ち偏差値+10ぐらいまでは許容範囲でしょう。偏差値表の偏差値は80%偏差値ですので、その数字が出なければ絶対に受からないというものではありません(もちろんその数字が出れば絶対に受かるというものでもありません)。ですのであくまで目標の数値ということになりますから、持ち偏差値より高くても何の問題もありません。4~5年生ならばその数字を出せることを目標に頑張っていけば良いだけですし、すぐには到達できない数字の方がかえって頑張れるものです。5~10ぐらい上の学校を目標にした方が緩まずに勉強を続けられて良いでしょう。ただ15とか20とかになると現実味が薄れてきますのであまりお勧めしません。「1~2年間頑張り続ければ届くかもしれないが、今すぐだと厳しい」ぐらいの距離感がちょうど良いということです。

6年生前半

第一志望校ならば上限は持ち偏差値+5~7といった感じでしょう。10だとかなり厳しくなってきます。高確率で志望校変更になるでしょうから、あらかじめ代替校を用意しておく必要がありますね。大雑把にまとめると、以下のような感じで学校を見ておくと良いでしょう。

<持ち偏差値50の例>

55以上→本命またはチャレンジとして2校ぐらい
50~55→本命または適正併願校として4校ぐらい
45~50→適正併願校または押さえとして4校ぐらい
40~45→押さえとして2校ぐらい

もちろんこれより増やすのは問題ありませんが、後々の成績の変動を考えると少なくなるのは危険です。偏差値70ぐらいの超トップ層は話が別ですが、基本的には幅広く見ておいて秋以降に絞り込んでいくのが基本ですね。

6年生後半

個人的には20%を超える判定を複数回出せているならば第一志望にチャレンジしても良いと思います。女子学院や駒東で50%が出ているのに回避するとかは論外だとさえ思います。ここを回避してしまうと進学先の上限がほぼ決まってしまいますので、期待値を大きく取るためには突っ込んだ方が良いのです。
もちろん「どこを下限にするか」というものも重要なファクターです。特に近年の女子は併願がシビアになっていて、偏差値55ぐらいだと判断が非常に難しいのです。つまり1日に女子学院や雙葉を受けても一発が期待できる一方で、2日の洗足や吉祥女子でやられてしまうリスクもあるからです。鴎友が日程を変更する前までは鴎友・吉祥女子・洗足の3校はほぼ安パイでしたので、この変化は非常に大きいと言えます。ですので、進学先の下限を鴎友・吉祥女子・洗足とするならば1日から受けに行って、2日以降に豊島岡にチャレンジしていくみたいな形にした方が安定するでしょうね。一方で、3日の東洋英和や5日の頌栄でもOK、最悪の場合は普連土や大妻まで視野に入れていくのならば1日から勝負で何の問題もありません。
結局は志望する気持ちとリスクとを天秤にかけ、どこまで踏み込んでいくかの話ですので、最適解というものは存在しないのです。きちんとストッパーを用意したうえで戦うならばとんでもない結果になる可能性は極めて低いですので、ビビッて80%しか受けないとか50%は諦めるとかは止めた方が良いですね。

まとめ

6年前半までは目標校を高めに設定してOKで、徐々に絞り込んでいく形になります。そして最終的にはどこを進学先の下限にするかをきちんと考え、リスクを踏まえた上で決定することになります。最初から可能性を狭めることなく、幅広い学校を見ておくと良いでしょう。これは上に広くということだけでなく、下にも広くという意味もあります。成績の変化というとついつい上ばかり見がちになりますが、成績が上がる子がいれば同時下がる子も必ず存在し、我が子がそれにあてはまらないという保証はどこにもないからです。希望的観測だけで決めていくのは極めて危険ですので、常に最善を希望しつつも常に最悪を想定することを忘れないようにしましょう。


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中学受験ママ育成講座(4) 偏差値は努力量には比例しない
2016年11月24日 (木) | 編集 |
今回は初心者ママが勘違いしがちな部分についてお話していきます。

やった分だけ成績が上がるのは最初だけ

受験勉強を始めた時は習うことの大半が新しい知識です。言い換えると他の子よりも不足している部分が大量にあるということで、それがどんどん埋まっていくわけですから当然成績は上がりやすくなります。ただしこれは能力そのものが上がっているのではなく、能力に見合った成績に近づいているだけなので、近づけば近づくほど伸びは鈍くなります。偏差値はあくまで相対評価ですので、努力量に比例して青天井でどこまでも伸びていくなんてことはないのです。
また入塾時期とは関係なく、6年よりも5年、5年よりも4年の方が伸びが大きくなる傾向があります。これは当たり前のことで、周りのライバルの学習量の総量が多くないからです。つまり短期間の努力で追いつきやすい環境にあるので、偏差値40→60のような劇的な上昇が可能になるのです。そして巷にある「偏差値◯◯からの逆転劇」の大半はこれなんです。6年になって偏差値40から60なんて首都圏模試のような母集団レベルが低いテストじゃないとほぼ無理ですね。

後半戦はいかに維持するかの勝負

有料ブログの「中学受験を斬る」の方ではメッセージ機能を利用した学習相談を承っているのですが、6年生の保護者の方からの相談で多いのが「一生懸命頑張っているのに成績が上がらない」というものです。そしてこの相談が典型的な「分かっていない」って奴なのです。海にグラス一杯の水を注いでも何も変わらないように、6年生の後半になるとちょっとやそっとの努力では一気に学力を向上させることは出来ません。また周りのライバルたちも追い込みを始めますから、努力量が同じならば立ち位置は動かないのです。つまり努力した分だけ学力は確実に伸びてはいるのですが、周りも同じ分だけ伸びていると偏差値は変わりませんから見た目上は成長していないように見えるわけです。
ところが「やった分だけ成績は上がる教」に4年生の頃に入信しているとそこが理解出来ないのです。酷いケースになると一生懸命頑張って成績をキープしている子に「この時期に伸びないなんてあんたサボってるんじゃないの?」なんて暴言を吐いたりしちゃうんですよ。

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ギレン総帥に大画面でお言葉を頂きました ※ガンダムのキャラです(^^;)
ちなみにスマホで見たらどんなサイズになるか全然チェックしていないので済みません(^^;)

本題に戻りましょう。4~5年生のうちに先取り学習や詰め込み学習でアドバンテージを得ていた子(学習量が少ない時期は有効な手なのです)は6年になると地力に勝る子の追撃を受けることになります。6年スタート時から10~15ぐらい落とす子は決して珍しくありません。6年後半は扱う問題の難易度が一気に上がってくるので、そこまではギリギリ耐えていた子も能力の限界で力尽きるからです。その中で成績を維持し続けることは並大抵のことではないのです。特にサピックス偏差値57~8ぐらいの努力根性型女子なんかは悲愴な子が多いですね。それ以上下がると御三家に届かなくなるので、とにかく下がらないように必死なんです。そしてそういう子たちには成績を維持したことを褒めてあげないといけないのです。

さてここまで読むと「6年になったら成績が上がらないんだから4年のうちに上げておかなきゃ!」と思われるかもしれませんね。ですがそれは必ずしも正しいわけではありません。4年のうちに上げれば良いというものでもないのです。しかしそれはまた別の話、別の機会にいたしましょう。

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